死んで花実が咲くものか(続・「愛の流刑地」を観て)
映画「愛の流刑地」を観て思ったことの一つに、「死ぬほど人を愛しても、本当に死んだら何にもならない。心中したり、相手を殺したり、『殺して』と懇願して本当に殺させたりしたら、元も子もない」ということです。それくらいの愛を選んだ以上は、どんなにつらくても、どんなに人から非難されようと生き抜いていかなければならないし、それくらいの覚悟がなければ、やめるべきだと考えます。
このことに関連して、歌手の石川さゆりさんがまだ高校生の頃に歌っていた「あなたの私」という歌(←知っている人は少ないようですが)が挙げられます。歌詞を掲載するわけにはいきませんが、この歌では「愛したために人々から非難されても、つらさや痛みを分かち合って生きていきましょう」というようなことが歌われています。そうです。生きていかなければいけないのです。http://tat00095.hp.infoseek.co.jp/99206.htm
だから、私はこの映画では、村尾菊治にも入江冬香にも全く同情するものがありませんでした。「私は選ばれた殺人者だ」という言葉にも偽善性を感じました。菊治の娘高子と、冬香の3人の子ども達には同情してしまいました。
これは創作された小説の世界だからいいけど、こういうことが現実にあってはいけません。もし、私の妻が冬香のような死に方をしたら、遺骨は墓に入れず、ゴミ袋に捨てて、他のゴミと一緒に処分してしまうかもしれません。
あと、仲村トオルさんの演じた冬香の夫が法廷で、「家族のために朝から夜まで一生懸命仕事してはいけないのか!」と叫ぶシーンも印象に残りました。つらい思いや、苦しい思い、嫌な思いなどをしてやっと手にした給料を、国家から高い税金という形でふんだくられて金を失い、そのうえ妻も失っては、働く人々はいたたまれないですよね。現在の社会の病巣の一つというか、働く人々の叫びを表しているようにさえ感じました。
そういえば、入江冬香を演じた寺島しのぶさんは、結婚したそうですね。これはよかったですね(^_^)
あと、繰り返しになるけど、村尾高子を演じた貫地谷しほりさんの今後の活躍にも期待したいです。
http://stoyachi.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/post_5649.html
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